私たちが普段何気なく使っている日本語。
しかし!ふと立ち止まってみると、不思議に思えてくること、ありませんか?
私は最近ふと、
「「あえなく」って、「あえ」が「ない」っていう意味だよね、
「あえ」って一体何のこと?」と気になってしまいました。
調べたら「おお、そうだったのか!」の驚きの発見だったのでシェアしますね♪
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「あえなく」の意味は?
まずは「あえなく」の意味をおさらいします。
辞書によれば、「あえなく」は、「あっけなく」や「期待はずれに」といった意味です。
例えば、
「楽しかった生活は、そこであえなく終わってしまった」とか、
「 このプロジェクトはあえなく断念せざるを得なかった」
などと使われますね。
「あえなく」は、漢字で書くと「敢え無く」で、これが活用したもの(連用形)です。
そして、「敢え」は「敢えて」の意味です。
敢えての意味は「しなくてもよいことを無理に・困難を押して行うさま」をいいます。
例えば、
「困難な道をあえて進む」とか、「あえて苦言を呈する」などと使います。
つまり「敢え無く」は、困難を押して頑張ったり、何かしら頑張って続こうとする様子がないまま、要するにあっけなく、という意味になるのです。
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「あっけなく」の意味は?
さて、「あっけなく」という言葉が出てきましたが、「あえなく」と意味・形が似ていると思いませんか?
気になったので調べてみました!
「あっけなく」の意味は、「物事が期待や予想に反して単純・貧弱で物足りないさま」を指します。
漢字で書くと「呆気なく」となりますが、元は「飽く気なし」が転じたものだと言われています。
「飽く」は、飽きるという意味ではなく、「満足する」や「満喫する」の意味です。
なので「満足することがない」といった意味となるのです。
へ〜そうなんだ、知らなかった!
「甲斐なく」の意味は?
さらに、「あえなく」の類語に「甲斐なく」というものがありますよね。
これも意味・形が似ています。
というわけで、「甲斐なく」も調べてみました!
「甲斐なく」の意味は、「行った努力に見合う成果がないさま」を指します。
例えば、
「努力の甲斐なく試験に落ちてしまった」などと使われますよね。
この言葉をまじまじと見てみると、「甲斐」が「ない」ということになります。
「甲斐」とは一体何でしょうか?
調べてみると、「甲斐(かい)」は「貝」の意味があり、「甲斐」は当て字とのことです。
貝は古代はお金の代わりとして使われていたことから、「価値のあるもの」という意味を持つようになりました。
そこから転じて、貝には「行動の価値があるもの」「結果が期待できるもの」という意味が付け加わります。
なので、「甲斐なく」は「行動の価値がなかった」、つまり「努力に見合う成果が出なかった」という意味となるのです。
それでは「貝」がなぜ「甲斐」になったのでしょうか?
調べてみましたが、定説はないようです。
一説では、甲斐は昔の「甲斐国(かいのくに)」から来ており、甲斐国は昔から黄泉(よみ)の国(=天国)との境目があるとされ、現世と黄泉が交わるという意味で甲斐になり、貝の字に取って変わったというものがありますが、確証ではないようです。
いずれにせよ、「かいなく」の「かい」は「貝」の意味で、いつの頃からか「甲斐」と書くようになった、ということのようです。
うーん、日本語は難しいですね!
まとめ
いかがでしたか?
「あえなく」の語源から始まり、類語である「あっけなく」「甲斐なく」の由来についてもご紹介しました。
普段何気なく使っている言葉も、立ち止まって考えてみると意外な発見がありますね!
「知らなかった!」「面白かった!」という方は、是非シェアをお願いします♪
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