インバウンドの仕事をしたことがある著者がいつも思うのは、「日本人と外国人の好みは必ずしも一致しない」ということ。
日本人がオススメする観光地や観光スポットが、必ずしも外国人に受けるとは限りません。
そこで、海外の各都市が運営する観光情報ウェブサイトでは、どういった観光スポットや内容をPRしているのか、日本人が求めるポイントと同じなのか・違うのかが気になり、調べてみることにしました。
今回は、サッカー2018年ロシアW杯で日本代表が激突する南米・コロンビアです!
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Contents
コロンビアってどんな国?
まずはコロンビアについてざっとおさらいしておきましょう。
コロンビアの正式名称は「コロンビア共和国(República de Colombia)」。
アメリカ北西部に位置し、ベネズエラ、ブラジル、ペルー、エクアドル、パナマと国境を接しています。また、北はカリブ海と、西は太平洋と面しています。
面積は1,139,000㎢。日本の約3倍の国土に、約4800万人が住んでいます。
首都はボゴタ。
公用語はスペイン語。
民族は混血が75%とヨーロッパ系20%でほとんどを占め、宗教はキリスト教カトリック。
気候は基本的に熱帯性気候ですが、アンデス山脈の高度によって気候が変わり、生物多様性も見られます。
通貨はペソ。
主要産業は農業と鉱業で、前者はコーヒーやバナナ、さとうきび、じゃがいもなど、後者は石油や石炭、金、エメラルド等を産出しています。そう、コロンビアは産油国なんです。
コロンビアの成り立ちですが、1500年以降のパナマを拠点としたスペイン人による侵略の後、しばらくの間スペインの植民地でしたが、1810年に独立宣言。
1819年にはグラン・コロンビア共和国成立、1886年には憲法が制定され現在のコロンビア共和国が成立しました。
1903年にはパナマが独立したのは先にご紹介したとおり。
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日本人に人気のコロンビアの観光スポットは?
次に、日本人に人気のコロンビアの観光スポットはどこなのか調べてみました。
- カルタヘナの港、要塞群と建造物群
- サンタ・クルーズ・デ・モンポスの歴史地区
- ティエラデントロの国立遺跡公園
- サン・アグスティン遺跡公園
- マルペロの動植物保護区
- ロス・カティオス国立公園
- コロンビアのコーヒー産地の文化的景観
以上7つのスポットが紹介されています。
このうち4つが遺跡・旧跡、2つが自然景観ですので、日本ではコロンビア観光は歴史スポットが主な見どころと捉えられていることが分かります。
以上を押さえた上で、コロンビアの観光ウェブサイトを見ていきたいと思います。
コロンビアの公式観光サイト
そんなコロンビアの公式観光情報サイトは、観光や投資促進を担当する政府機関「ProColombia」が運営する
「VISIT COLOMBIA(ビジット・コロンビア)」です。
トップページはこちら!
写真を多用したカラフルな作り。冒頭には自動動画再生も組み込まれています。また、行くべき訪問地・するべきこと・旅のお役立ち情報など機能も充実し、非常に作り込まれたサイトという印象です。
特筆すべきは日本語も完備されていること!多言語対応はスペイン語・ポルトガル語・英語・中国語・フランス語・ドイツ語・韓国語・ロシア語の計9ヶ国語対応。気合いとお金の入ったウェブサイトです!
さて、コロンビアがおすすめする観光の魅力は何でしょうか?
ウェブサイトを開くと、サイトの中頃にある「コロンビアで新しい発見を」の箇所が一番最初に表示され、5つの観光の楽しみ方が紹介されています。ということは、これらがコロンビアの最もおすすめの魅力であると見てよいでしょう。
一つずつ見ていきたいと思います。
カルタヘナでのセーリング
カルタヘナはカリブ海に面し、人口107万人の港町。世界遺産「カルタヘナの港、要塞、歴史的建造物群」がある、国内随一の観光都市です。
カルタヘナはハリケーンベルトの外側にあるため船舶にとって安全な港で、このためセーリングに適しているとのことです。
他にもカルタヘナでは毎年国際ボートショーが開催されていることや、ロザリオ諸島・サンベルナルド列島を訪ねる楽しみがあることなどが、カルタヘナでのセーリングをオススメする理由に挙げられています。
セーリングというと富裕層のアクティビティのイメージがありますが、チャンスがあれば是非トライしてみたいものですね!
歴史的街区のツアー
港町カルタヘナのもう一つの魅力が、歴史的街区。1984年にユネスコ世界遺産にも登録されたその歴史的街区についての紹介コーナーです。
カルタヘナは16世紀にスペイン人がインカ帝国を滅ぼして以来、スペインの南米制服における重要な投錨地として栄えました。17~18世紀には繁栄の絶頂期を迎え、現存する遺跡の城塞協会や植民地街等はこの時代のものです。また、世紀南米各地で得た金銀産物がここを拠点にヨーロッパに運ばれていったことから、カリブの海賊たちの略奪のターゲットともなり、海賊を防ぐために築かれた城塞なども見どころです。また、多くのバルコニーに花が飾られているのもカルタヘナの景色の特徴の一つ。このカラフルで美しい景色を、馬や自転車、セグウェイ、車、徒歩で眺めて回るのもカルタヘナ観光の楽しみです。
現代的かつ歴史的な街
ここは首都ポゴタの楽しみ方を紹介するコーナー。
ポゴタは約500年の歴史を持ち、街のいたるところにコロンビアの歴史を感じられるスポットがあります。また、人口700万人の大都市であり、歴史的建造物・街並みと近代的なビル群が同居する、様々な楽しみ方ができるスポットでもあります。
興味深いスポットをいくつかご紹介。
1 黄金博物館
ここでは3万4,000点もの黄金の品々に加え、2万点ものスペイン征服以前の石や陶器などの材質からなる様々な文化的展示物を見ることができます。
2 パロケマオ広場
パロケマオ広場では、かつての古い鉄道倉庫が市場となり、新鮮な野菜をはじめとした色鮮やかな農産物があふれています。市民も日常的に訪れる市場なので、現地の人々とのふれあいも楽しみですね!
コーヒー文化
ここではコロンビアの中央に位置するコーヒー栽培のメッカ・マニサレスでの、コーヒーにまつわるアクティビティが紹介されています。
マニサレスでは、農場で観光客が、コーヒー豆の栽培から始まって、脱穀、ローストなどについて学び、コーヒー文化について知る事ができます。
2011年にはマニサレスを含むコーヒー生産地群「コロンビアのコーヒー産地の文化的景観」がユネスコの世界遺産に登録されました。
コーヒー豆はコロンビアの主力輸出産品の一つなので、コロンビアにおける鉄板お土産と言えるでしょう。
木々の上を「浮かぶ」
アマゾンはコロンビアにもあるんです。アマカヤク国立公園はアマゾンの大自然を体験できる観光スポット。そして、ここでの一押しはジャングルの上にかかる長さ60メートルの吊り橋からの眺め。どこを見ても、視界に入ってくるのはジャングルの緑色一色。是非一度見てみたいものです!
アマカヤク国立公園では他にも、コンゴウインコやオウム等の約470種類もの鳥や、爬虫類、両生類、アマゾンガワイルカといった哺乳類を見る事もでき、アマゾン川では体長3メートル、体重200キロにも成長する巨大淡水魚ピラクルーも生息しているとのこと。宿泊施設もあるので、腰を落ち着けてアマゾン探索を楽しむことができます。
コロンビアのグルメ
旅の最も大きな楽しみの一つが、現地のグルメを楽しむこと。
コロンビアがオススメするグルメは何でしょう?
探してみたら…ありました!
サイト最上部の「旅先でどのような体験をお探しですか?(Discover Colombia)」タブの中に「グルメの旅(Culinary Toursim)」ページがあり、ここにオススメグルメが紹介されています。
さっそく見ていきましょう!
(日本語ページでは3つのページしかありませんが、英語サイトではより多くの料理が紹介されていますので、興味がある方はのぞいてみてください。)
カルタヘナのブラックビーフ
スペイン語でポスタ・ネグラ(Posta Negra)と呼ばれるこの牛肉のステーキは、カルタヘナの伝統料理であり、コロンビアを代表する料理。脂肪を乗せて焼くので、調理する時に炎が上がり、その後全体が黒くなるまで揚げ、赤玉ねぎ、トマト、ニンニク、香辛料で作ったソースをかけます。ココナッツライスを添えるのが一般的。これは書いているだけで食べたくなる逸品です!
チア料理
ボゴタから北に45分ほど走ったところにあるチア。ここはグルメの街で、50年以上も守り続けられている料理法で、木のオーブンで焼かれて作られた伝統的なパンやソーセージ、ポテト料理などなどを楽しむことができるようです。
大きなお尻アリ(THE “FAT-BOTTOMED ANT”)
英語ページを見ていたら、昆虫っぽいグロテスクな写真を見つけ、何だろうと思ってクリックしたら、何とアリでした!
コロンビア北部のサンタンデールでは、オルミガス・クロナス(hormigas culonas、大きなお尻アリ)を食べる伝統があり、調理法は炒め、味は強く塩味がるとのこと。町にはアリの記念碑もあるそうです。興味があるツワモノは是非試してみては?
Youtubeで動画を見つけたのでご紹介しますね【閲覧注意かも?】
まとめ
いかがでしたか?
サッカーW杯で日本代表が対戦するコロンビア、調べてみたら実は観光大国でした。
そんなコロンビアの観光ウェブサイトは、魅力を余すことなく伝える、とても魅力的なページということが分かりました。
皆さんも機会があれば是非訪れてみてはいかがでしょうか?
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