インドネシアで海面が上昇?3.11に地球環境を改めて考えてみた

ロイター通信8日、インドネシアで海面上昇が数百万人の生活に影響を与えているとのニュースを伝えています。

「インドネシアで沈みゆく海岸線が何百万人もの生活に影響」

ニュースの概要(筆者訳)

「ハッピービーチ」と呼ばれるパンタイ・バハージアをはじめ、インドネシアでは現在、多くの町や村の海面が上昇している。

専門家はその原因として、人為的な環境破壊と気候変動に加え、ジャカルタなど大都市で大量の地下水を組み上げることが、沿岸部で地盤沈下を引き起こしていると指摘している。

ジャカルタは国の面積の40%が海面レベルよりも低い。このため、海岸沿いにコンクリートの壁を築いて浸水を防いでいる。しかし、都市の北部では壁を乗り越えて海水が浸水してきている。満潮時になると家の中に海水が浸入してくるため、冷蔵庫とレレビをコンクリートブロックで固定している家もあるほど。住み慣れた家を手放してしまった人も出始めている。

何千もの島々の群島からなるインドネシアは、約81,000kmに及ぶ長い海岸線を持っており、気候変動に対して非常に脆弱だ。

インドネシアは世界のマングローブ林の5分の1以上を占める森林を有しており、二酸化炭素を吸収し気候変動を抑えるのに大きな役割を担ってきたが、このマングローブ林も30年前の2分の1に減少したとの報告もある。魚やエビの養殖場を作るためにマングローブ林の伐採が進んだためだ。このため、マングローブが並んでいた数百メートルの海岸が海に呑み込まれた場所もある。

しかし、海沿いに住む漁師をはじめ多くの貧しい住民は、住む土地を離れるほどの余裕は無い。たとえ転居ができたとしても、混雑した内陸や大都市には行きたくないと考える人も多い。自宅の高さをかさ上げして海水をしのごうという人もいる。住居だけでなく、モスクや墓地も同様にかさ上げするべきとの考えも広まっている。

記事と一緒に、実際に海面が地上を超えて生活エリアにまで押し寄せている様子の画像がアップされていますが、かなりショッキングなもの。

是非見てみて欲しいです。


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環境問題とクオリティ・オブ・ライフの不条理な関係

インドネシアは確かに海岸線が長いので、ある程度海と共生した生活をしているイメージがありましたが、日常生活にここまで海が入り込んでくると大変です。

内陸に引っ越しちゃえばいいじゃん?と単純に考えがちですが、その土地や地域に根ざした仕事や生活を簡単に捨てることはできません。貧しい人たちはなおさらハードルが高くなります。

インドネシアの問題の根底にあるのは、都市化に伴う環境破壊と、それがもたらす気候変動ですが、これを解決するにはどうすればよいのでしょうか?

堤防を作るといっても、こんなに海岸線が長いと、いくら予算があっても足りません。国際援助を受けて国づくりを進めているような国にとってはなおさら大きなハードルです。

我々は地球環境の保護のためには、都市化・文明化がもたらすクオリティ・オブ・ライフを犠牲にして、原始的な生活に甘んじなければいけないのでしょうか?

5年ほど前、モルディブ共和国が気候変動により自国が海に沈没してしまうと、先進国に対して温暖化対策を取るよう求める大規模なキャンペーンを貼ったことがありました。

この頃、気候変動と海面上昇の問題を知った方も多いのではないでしょうか。

実は、モルディブ以外にもツバルやキリバス、バミューダ諸島など、世界には海面上昇により沈没の危機にさらされている島・国々がたくさんあります。

日本では、京都議定書以降、地球環境に配慮する機運が高まりましたが、2011年の東日本大震災によって状況が変わります。

福島第一原子力発電所が被災し、電力の確保が最優先課題に。

復興のためには環境問題は多少後回しにしてもやむを得ないと、原子力発電所に取って変わられる形で休眠していた火力発電所を再開する措置が取られました。

私自身も東北で被災した一人ですが、当時は地球環境の問題なんかよりも自分の生活、一刻も早く電気が来て欲しい!そうしないと困る、と考えていました。

それを考えると、途上国が地球環境よりも自国の経済発展を優先させたいとの考えを簡単に批判することはできないと感じます。

それでは、世界は各国のエゴに任せ、このまま気候変動が進むことをやむなしとするしかないのでしょうか?

人間は考える葦。文明社会の叡智を集め、環境保護と生活クオリティの向上を両立させ、なおかつ低コストでそれが実現できる、そのような技術の開発を続けていくことが、多くの人が納得できる解決策のような気がしています。

厳しい排気ガス規制や自転車を中心としたまちづくりなど、ヨーロッパの進んだ取り組みを見るにつけ、日本もっと頑張らなきゃ!と思ってしまいます。

3.11で環境に負荷をかけた東北地方は、環境保護の分野で世界に貢献していくための知見や経験があるはずだとも思います。

世界をより良い場所としていくため、何ができるのか?

3.11にあたって色々なことを考えさせられるコラムでした。


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